右近詩集「なでしこの花」

金沢で高山右近と親戚関係にあった越前屋・片岡家(片岡休庵の妻が高山南坊の姪)の文書の中に残されていた、右近の詠んだ二首の和歌


右近研究を続けながら、高山右近や多くのキリシタン達から教えられてきたことをもとに、400篇をこえる詩が与えられてきましたので、順次掲載させていただきたいと思います。
よろしければ引き続きご覧になって下さい。
(これらの詩にはすべて、金沢の高山右近研究家・山縣実牧師によって曲が付けられています。)

久保田典彦(高槻市・阿武山福音自由教会会員)

No17 (2011年8月25日更新)

この人を見よ

神を愛して 喜びあふれ
高槻の地に つかわされ
世の光となって 輝いた
この人を見よ 右近を見よ
右近を愛した キリストを見よ

人を愛して 恵みにあふれ
金沢の地に つかわされ
地の塩となって あかしした
この人を見よ 右近を見よ
右近を愛した キリストを見よ

神を愛して 人を愛して
罪深き世に つかわされ
永遠の命を たまわった
この人を見よ 右近を見よ
右近を愛した キリストを見よ

 

マリヤ画像 (千提寺・せんだいじ)

「わがたましいは
   主をあがめ
神を喜び
   たたえます」
救いの御子の
   母となり
マリヤの歌う
   子守唄

「あなたはわたしの
    愛する子」
神と人とに
    愛されて
マリヤの胸に
    安らかに
救いの君は
    育ちゆく

奥山の里
    右近領
神を信じて
    受けついで
きよい姿の
    マリヤ像
イエスの愛は
    とこしえに  

 

バックナンバー

No.1 右近のワルツ/讃美のいけにえ/初めに
No.2 こんてむつす むん地/土の器/大空よ
No.3 椿の花のように/愛/いのち
No.4 こんなにも/こどものように/光るもの
No.5 右近のクリスマス/飼い葉おけ/魚や鳥の創造
No.6 あらたまの/マリヤのように/六日目
No.7 四季の歌/さくら/第七日
No.8 右近賛歌/空の鳥を見よ/エバ
No.9 ジュスタの子守唄/復活/男と女
No.10 山崎の合戦/悲しみのマリア/誘惑
No.11 十字架の丘/茶室にて/堕落
No.12 味土野/冬のソナタ/呪 い
No.13 二月三日/涙/命の尊さ
No.14 じぶ煮/どれも大事な器官です/アダムの系図
No.15 野崎謎唄/キリストさま/人の邪悪さ

No.16 大空はどこまでも/キリストに倣いて/大洪水

 

 

満ちたれり
(千堤寺・ザビエル画像)

満ちたれり 主よ
   満ちたれり
罪に苦しむ
   たましいが
御子キリストの
   十字架の
あがない受けて
   よろこべり

満ちたれり 主よ
   満ちたれり
御神(みかみ)の愛は
   限りなく
今日の生命を
   生かされて
つばさのかげに
   やすらえり

満ちたれり 主よ
   満ちたれり
御霊(みたま)の神に
   導かれ
御国を思い
   歩みゆく
神の栄えに
   かがやけり

 

新しい出発

150日め
   吹く風に
水はしだいに
   引いていく
アララテ山の
   いただきに
ノアの箱船
   とどまった

窓が開かれ
   からす飛び
三回 鳩も
   放たれて
そのくちばしに
   オリーブの
若葉くわえて
   もどり来る

主の告げられる
   時を待ち
箱船を出る
   ノア家族
動物たちも
   うれしそう

一年ぶりに
   ふむ大地

祭壇築き
   主なる神
礼拝をする
   ノア家族
雲にかかった
   契約の
神のしるしの
   虹の橋
 

 


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