右近詩集「なでしこの花」

金沢で高山右近と親戚関係にあった越前屋・片岡家(片岡休庵の妻が高山南坊の姪)の文書の中に残されていた、右近の詠んだ二首の和歌


右近研究を続けながら、高山右近や多くのキリシタン達から教えられてきたことをもとに、400篇をこえる詩が与えられてきましたので、順次掲載させていただきたいと思います。
よろしければ引き続きご覧になって下さい。
(これらの詩にはすべて、金沢の高山右近研究家・山縣実牧師によって曲が付けられています。)

久保田典彦(高槻市・阿武山福音自由教会会員)

No16 (2010年1月11日更新)

この人を見よ

神を愛して 喜びあふれ
高槻の地に つかわされ
世の光となって 輝いた
この人を見よ 右近を見よ
右近を愛した キリストを見よ

人を愛して 恵みにあふれ
金沢の地に つかわされ
地の塩となって あかしした
この人を見よ 右近を見よ
右近を愛した キリストを見よ

神を愛して 人を愛して
罪深き世に つかわされ
永遠の命を たまわった
この人を見よ 右近を見よ
右近を愛した キリストを見よ

 

大空はどこまでも

神の栄光を 語り告げ
この大空は どこまでも
高山から 沢へ 高槻へ
ぱらいぞ までも
       続いている

神のみわざを 語り告げ
この大空は かなたまで
高槻から 明石へ 金沢へ
ぱらいぞ までも
       続いている

神の御力を 語り告げ
この大空は 果てしなく
金沢から 長崎へ マニラへ
ぱらいぞ までも
       続いている

 

 

バックナンバー

No.1 右近のワルツ/讃美のいけにえ/初めに
No.2 こんてむつす むん地/土の器/大空よ
No.3 椿の花のように/愛/いのち
No.4 こんなにも/こどものように/光るもの
No.5 右近のクリスマス/飼い葉おけ/魚や鳥の創造
No.6 あらたまの/マリヤのように/六日目
No.7 四季の歌/さくら/第七日
No.8 右近賛歌/空の鳥を見よ/エバ
No.9 ジュスタの子守唄/復活/男と女
No.10 山崎の合戦/悲しみのマリア/誘惑
No.11 十字架の丘/茶室にて/堕落
No.12 味土野/冬のソナタ/呪 い
No.13 二月三日/涙/命の尊さ
No.14 じぶ煮/どれも大事な器官です/アダムの系図
No.15 野崎謎唄/キリストさま/人の邪悪さ

 

 

キリストに倣いて
 〈イミタチオ・クリスティ〉

世界の実もなき 
       事をいといて
ぜず・きりしとを
       まない奉れ
まことの光を
       得たく思わば
主の行跡(こうせき)と
   気質(かたぎ)を学べ

主の御(み)ことばを
       深く味わい
進退(しんだい)ことごと
       主に等しくし
天の御国を
       こころざすこと
天の甘味を
       覚ゆべき也

果つる宝や
       位に 誉れ
実もなき事より
       心を放ち
見えぬ方にぞ
       目を移すこと
最上の知恵
       切になげかむ

 

大洪水

巨大な水の 源が

張り裂け地上に 水が増し

天の水門 開かれて

四十日の 強い雨

水はみなぎり 増し続け

すべて地上の 生き物は

家畜 はうもの 空の鳥

獣も人も 死に絶えた

ゴフェル造りの 箱舟に

入ったノアと 妻・子ども

動物たちの 雄と雌

神が戸を閉め 守られた

 

 


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