右近詩集「なでしこの花」

金沢で高山右近と親戚関係にあった越前屋・片岡家(片岡休庵の妻が高山南坊の姪)の文書の中に残されていた、右近の詠んだ二首の和歌


右近研究を続けながら、高山右近や多くのキリシタン達から教えられてきたことをもとに、400篇をこえる詩が与えられてきましたので、順次掲載させていただきたいと思います。
よろしければ引き続きご覧になって下さい。
(これらの詩にはすべて、金沢の高山右近研究家・山縣実牧師によって曲が付けられています。)

久保田典彦(高槻市・阿武山福音自由教会会員)

No15 (2009年9月1日更新)

この人を見よ

神を愛して 喜びあふれ
高槻の地に つかわされ
世の光となって 輝いた
この人を見よ 右近を見よ
右近を愛した キリストを見よ

人を愛して 恵みにあふれ
金沢の地に つかわされ
地の塩となって あかしした
この人を見よ 右近を見よ
右近を愛した キリストを見よ

神を愛して 人を愛して
罪深き世に つかわされ
永遠の命を たまわった
この人を見よ 右近を見よ
右近を愛した キリストを見よ

 
野崎謎唄

野崎観音は 隠れキリシタンの寺か
 寺の境内 「波羅奈沢」(はらなさわ)
下は「地獄谷」 八幡山(やたやま)殉教地
 ハライソの寺に 参ろうやなあ

観音菩薩像 マリア観音ではないか
 龍の頭を 踏みつけている
釣鐘に残る 十字のしるし
 ハライソの寺に 参ろうやなあ

春は深野池(ふこのいけ)
        船のパレード復活祭
 屋形船で 昔をしのぶ
隠れ隠して 信仰を守る
 ハライソの寺に 参ろうやなあ

 ハライソの寺に 参ろうやなあ
              ハレルヤ

※「野崎小唄」の調べに合わせて

 

キリストさま

キリストさま お待ちくだされ

いま参ります キリストさま

天国めざし すすんでいきます


キリストさま 十字架を負って

ついていきます キリストさま

あなたのあとを すすんでいきます


キリストさま お守りくだされ

インマヌエルの キリストさま

ハレルヤ叫び すすんでいきます

 

人の邪悪さ

人が地上に ふえ始め
 彼らに生まれた 娘たち
神の子たちは その中の
 好きな女を 選びとり
自分たちの ものとした

主なる御神は 悲しまれ
 「わたしの霊は 永久に
人のうちには とどまらない
 肉にすぎない 人の齢(とし)
百二十年 までにしょう」

地上に悪が 増大し
 心に計る 悪いこと
地は暴虐で 満ちている
 神は心を 痛められ
すべて滅ぼす 御決断


バックナンバー

No.1 右近のワルツ/讃美のいけにえ/初めに
No.2 こんてむつす むん地/土の器/大空よ
No.3 椿の花のように/愛/いのち
No.4 こんなにも/こどものように/光るもの
No.5 右近のクリスマス/飼い葉おけ/魚や鳥の創造
No.6 あらたまの/マリヤのように/六日目
No.7 四季の歌/さくら/第七日
No.8 右近賛歌/空の鳥を見よ/エバ
No.9 ジュスタの子守唄/復活/男と女
No.10 山崎の合戦/悲しみのマリア/誘惑
No.11 十字架の丘/茶室にて/堕落
No.12 味土野/冬のソナタ/呪 い
No.13 二月三日/涙/命の尊さ
No.14 じぶ煮/どれも大事な器官です/アダムの系図


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