右近詩集

No12(2004年11月3日更新)

この人を見よ

神を愛して 喜びあふれ
高槻の地に つかわされ
世の光となって 輝いた
この人を見よ 右近を見よ
右近を愛した キリストを見よ

人を愛して 恵みにあふれ
金沢の地に つかわされ
地の塩となって あかしした
この人を見よ 右近を見よ
右近を愛した キリストを見よ

神を愛して 人を愛して
罪深き世に つかわされ
永遠の命を たまわった
この人を見よ 右近を見よ
右近を愛した キリストを見よ

 

味土野

宮津の城を あとにして
ゆけどゆけども 果てしなく
道なき道を のがれゆく
人の通わぬ 隠れ里

山また山の 尚深く
女(おんな)城跡 風の声
谷をへだてて 影ひそめ
男城跡 守りくれ

帰るあてなく ふたとせの
涙もかれて 光なし
マリヤの語る 主キリスト
かすかに見えし 神の愛

注)味土野=細川ガラシアが、秀吉の手を逃れて2年間隠れ住んでいた場所

冬のソナタ
(ファースト・ラブ)

初めの愛は 降る雪の
心をおおい 積もりゆく
光り輝く 雪野原(のはら)
新しい歌 歌いつつ

初めの愛は 受けるより
与えるさいわい ひたすらに
心はいつも 鳴りひびく
ソナタのように せつなくて

初めの愛は うつくしく
心とらえた方のもの
愛のほほえみ わがうちに
きらめきながら いつまでも

呪 い

罪を犯した 女に対し
産みの苦しみ 大いに増して
激しい苦痛 そして喜び
夫は妻を 支配していく

罪を犯した アダムに対し
土地はのろわれ いばらが生えて
苦しみながら 糧を得ていく
ついには死んで 土となりゆく

アダムの呪い すべてに及び
虚無に服した 全被造物
ともに苦しみ ともにうめいて
贖いのわざ 待ちわびている

罪を犯した 二人のために
動物の血が 注ぎ出されて
神である主は 衣を作り
罪をゆるして 着せてくださる


 


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