右近詩集

No11(2004年2月28日)

この人を見よ

神を愛して 喜びあふれ
高槻の地に つかわされ
世の光となって 輝いた
この人を見よ 右近を見よ
右近を愛した キリストを見よ

人を愛して 恵みにあふれ
金沢の地に つかわされ
地の塩となって あかしした
この人を見よ 右近を見よ
右近を愛した キリストを見よ

神を愛して 人を愛して
罪深き世に つかわされ
永遠の命を たまわった
この人を見よ 右近を見よ
右近を愛した キリストを見よ

 

十字架の丘

木枯らしも哭(な)く 西坂の丘
二十六本の 十字架上に
神をたたえて 輝くいのち
立つはずだった 幻の
右近の十字架

木枯らし呻(うめ)く 十字架の丘
耳をそがれて 引きまわされて
イエスに倣い 勝利のいのち
もう一本の 幻の
右近の十字架

木枯らし叫ぶ 殉教の丘
まだ時でなく 名前消された
栄えあらわす 備えはつねに
祈りのうちに 幻の
右近の十字架

茶室にて

茶室に入(い)りて 神と語らう
戦いの世に 平和求めて
いのちの水は くめども尽きず
一服の茶に 御国(みくに)を思う

茶室に入りて 神と交わる
心を神に 人々を主に
一期一会(いちごいちえ)の めぐみの時を
心開いて ともにすごさん

茶室に入りて ともに語らう
神のみこころ 利休のこころ
主客直心(しゅかくじきしん) 兄弟姉妹
一服点(た)てて 神をたたえん

堕落

願い通りに 目は開かれて
善悪を知り 裸を知った
いちじくの葉を つづり合わせて
罪を犯した 体をかくす
あなたはどこに いるのですか

そよ風の吹く 園をめぐって
呼びかけられる 神、主の御声
御顔を避けて 木々の間に
逃げて隠れる 人とその妻
あなたはなにを したのですか

「神よ、あなたが そばに置かれた
女がくれて 食べただけです」
「蛇が私を 惑わしました」
創造主との 調和破れて
あなたは死んで しまうのですか


 


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